ゼロから始めるスト5攻略第5回「対空」
明けましておめでとうございます。遅いですね。のんびりした人間なもので、ひとつ付き合ってやってください。
- テンキー表記について
- 「飛び」をハイリスクハイリターンたらしめる「対空」
- 対空に適した「対空技」がある
- キャラクター別・初心者向け対空技紹介
- 対空を出すために
- 練習1「対空技を出そう」
- 練習2「飛びを見分けて対空しよう」
- 練習3「対空の間合いを保ち、対空を狙おう」
- 実践「上だけ見る」
- 対空は一日にして成らず
- おまけ:昇龍対空の話
- 今回のまとめ
テンキー表記について
本題とは関係ありませんが、格ゲー業界で頻繁に使われる記法です。方向入力をキーボードのテンキーに見立て、「8が上」「2が下」「6が前」「4が後ろ」と対応させて表記します。斜めの表記もこれにならう他、「5はニュートラル」です。また、例によって前後は1P側(右向きの時)が基準になっており、2P側でプレイする場合は左右逆に考えてください。例えば、「波動拳は236+P」「竜巻旋風脚は214+K」のように表します。
当ブログでもこれからは簡潔に表現するためにテンキー表記を用います。慣れてもらうために、今回は脚注を添えます。
「飛び」をハイリスクハイリターンたらしめる「対空」
さて、前回は対戦相手も巻き込んでお見苦しい戦いをお見せしましたが、ああならないために対空があります。
ストリートファイター5ではジャンプしたら最後、着地するまで技を出す以外の行動ができません。つまり、空中ではガードができません。相手の飛びに対して対空をすることができれば必ずダメージが取れるのです。相手が対処しない限り簡単にリターンが取れるジャンプ攻撃に対してゲームバランスを取るために対空技が用意されているわけです。
対空に適した「対空技」がある
前回、飛びは「相手が地上で出す技のほとんどを回避しながら接近できる」という話をしましたがこれの例外にあたるのが「対空技」です。どの技が対空に向いているのかはキャラごとに違うため、それぞれで調べる必要があります。今回は各キャラクターについて、できるだけ簡単かつ有効なものを厳選しました。
キャラクター別・初心者向け対空技紹介
リュウ
- しゃがみ強パンチ
しゃがんで強パンチを押すだけなので簡単です。ただし、将来的には中 昇龍拳で対空できるようにしたいです。いわゆる昇龍対空です。詳細は記事の最後に書きます。
春麗
- 天空脚【4HK】*1
特殊技による対空です。中段攻撃である飛びに対して反射的に後ろ入力(立ちガード)してしまっても、そのまま強キックを押すだけでコマンドが成立するので使いやすいです。
ナッシュ
- しゃがみ中パンチ
基本的にこれを使います。対戦のレベルが上がっていくと、ナッシュは対空の使い分けを迫られることも多いと思います。
ベガ
- しゃがみ強パンチ
3HP*2入力してしまうと「サイコアックス」という特殊技に化けてしまうので要注意です。
キャミィ
バーディ
- しゃがみ中パンチ
簡単に出せる技でありながら、バーディの主力対空として長く使えます。
ケン
- しゃがみ強パンチ
そこそこ使えますが、将来的には中 昇龍拳での対空を目指したいです。
ネカリ
- しゃがみ強パンチ
しゃがみ強パンチが対空になるキャラクターは多い印象がありますね。厳密には胴着のものと性質が異なりますが、昇龍対空もあります。
バルログ
ミカ
- しゃがみ中パンチ
パンチといいつつ思いっきり頭突きします。
ラシード
- しゃがみ中パンチ
しゃがみ中パンチは「対空技にありがちランキング」2位だと思います。
かりん
- しゃがみ強パンチ
いつもの。対空性能は少し心もとないです。早めに、先端を当てるように出しましょう。
ザンギエフ
ララ
- 中パンチ
ララは前後入力による特殊技に化けることもないから、当てやすい位置まで歩いてからの対空も簡単です。
ダルシム
- しゃがみ中パンチ
ダルシムは対空を使い分けてナンボみたいなとこありますが、まずはこれを覚えましょう。
ファン
- しゃがみ強パンチ
通常技対空としては強力な部類です。かがんで上を殴るので、少し引きつけて迎撃すると良いです。
アレックス
- しゃがみ強パンチ
パンチしないパンチシリーズ。肩を当てに行きます。ちなみにしゃがみの入力「↙︎,↓,↘︎」によって角度が変わります。
ガイル
- しゃがみ強パンチ
溜めがある時はサマーソルトキックも出せるようになると、一人前のガイル使いに近づきます。
いぶき
- 揚面【4MP】*6
後ろ入力技が対空になるキャラもちらほらいますね。
バイソン
- 中パンチ
後ろに溜めてるときに前歩きから出すとダッシュストレートに化ける事故があるとかないとか。
ジュリ
- 強パンチ
パンチ(キック)です。理由は聞かないでください。練習が要りますが、中 転穿輪で昇龍対空もできます。慣れてきたら試してみてください。
ユリアン
- しゃがみ強パンチ
ユリアンはこれで対空した後にリターンの高いコンボを決めることができます。
豪鬼
コーリン
- しゃがみ強パンチ
しゃがみ強パンチ組本当に多いですね。
エド
アビゲイル
- しゃがみ強パンチ
執筆当時、「しゃがみ強パンチ組はひとまとめにすればよかった」と後悔し始めています。
メナト
是空
- [老]しゃがみ強パンチ/[若]中キック
若の方は遠間でしか機能しません。老の方がやや簡単なので、老の方が対空は初心者向け?老の場合は必殺技の強 武神倶羅無・蛮の方が飛びは落としやすいですが、昇龍対空なのでそれなりの練習が必要です。
さくら
ブランカ
- しゃがみ中パンチ
なんでも彼がワイルドすぎるせいでストリートファイターシリーズはブラジルで不人気だとか。
ファルケ
- サイコシュナイデ【PP】*9
「対空しないで」の空耳で撃ち落とされた方も笑顔になる素晴らしい技です。
コーディ
- 強パンチ
前歩きしながらだと、特殊技のアクセルナックルに化けてしまうので気を付けてください。
G
- しゃがみ強パンチ
しゃがみ強パンチ対空界でもかなりの実力者だと思います。
サガット
- 強キック(弱 タイガーアッパーカット【623LP】*10の早期習得が望ましい)
強キックもまあまあ使えます。しかし、サガットはタイガーアッパカットによる対空が主なキャラコンセプト*11なので、早めに昇龍対空を習得したいところです。
影ナル者
- しゃがみ強パンチ
胴着キャラとしてはやや特殊なカゲですが、やはりいつかは昇龍対空を練習した方が良いでしょう。
ポイズン
- しゃがみ中パンチ
良く落ちます。
本田
- 強パンチ
手刀を振り下ろして甘い飛びに喝を入れます。
ルシア
ギル
- しゃがみ強パンチ
ギルはユリアンのお兄ちゃん。よく似た技を使い、弟同様ここからコンボに行けます。
セス
ダン
- しゃがみ強パンチ
ダンは邪道・胴着キャラって感じですが一応昇龍対空あります。(中 晃龍拳【623MP】*14)
ローズ
- しゃがみ強パンチ
改めて書き出すと、しゃがみ強パンチ対空のキャラが想像の倍はいました。
オロ
- 中パンチ
オロは対空からコンボに行けます。
あきら
- しゃがみ強パンチ
あきらも各種 鳳天蹴【623K】*15による昇龍対空の方が強いですが、最初はこれでいいです。
ルーク
対空を出すために
対空が成立するために必要なことは三つです。
- 自分の対空技の間合いにいる
- 相手の飛びをいち早く視認する
- 対空技を適切なタイミングで出す
俗にいう「対空を出す」とはこの技術の組み合わせを実践することです。最初から完璧に、とはいかないでしょうがこれらを意識しながら練習すると効率的に上達できます。
ところで、あなたはプレイ中画面のどこを見ていますか?基本的には相手キャラクターを凝視するのが良いとされています。それを、いわばホームポジションとしてその時の状況に合わせて視線を移します。対空を狙う場合、「自分と相手の中間上部」を見ると良いでしょう。これは先の三要件でいうと2番に当たりますね。このように、目的に合わせて意識する場所を変えることは格闘ゲームの上達に欠かせない要素です。
練習1「対空技を出そう」
相手にジャンプ攻撃をさせ、それに対して対空技を当ててみましょう。一方的に技を当てることができたら成功です。技を潰されたり相打ちしたりしたら失敗です。
コツは自分の対空技のリーチを把握し、当てやすい位置に陣取ること。あとはタイミングですがこれは技によって違うので反復練習で身に付けましょう。
練習2「飛びを見分けて対空しよう」
トレモのレコードを二つ以上同時に再生することでランダム再生ができます。この機能を使って、「ジャンプ攻撃」と「垂直ジャンプ」をダミーにさせます。ジャンプ攻撃してきた時だけ対空する練習をしましょう。
一気に難しくなったと思います。それは「相手の動きに対応する」という高度なことに挑戦しているからです。なぜそんなことを始めたばかりのあなたにさせるのかは、後ほど解説します。
練習3「対空の間合いを保ち、対空を狙おう」
今度はレコードに「前歩き」と「後ろ歩き」を加え、ジャンプ攻撃と合わせて三つをランダム再生します。自分の対空技が機能する間合いを保ち、ジャンプ攻撃された時だけ対空を出します。
かなり実戦に近い形になりました。どの練習でもそうですが、目安として八割から九割くらいの成功率で安定したら次の段階へ進みましょう。
実践「上だけ見る」
練習1で述べたように、自分と相手の中間上部に注意を向けて対空を狙うことを、俗に「上を見る」と言います。ランクマッチでこれに挑戦してみましょう。地上で何をしても良いですが常に上を見て、飛ばれたら対空を出しましょう。私も対空への意識を強めにして対戦してみます。一緒に頑張りましょう。
慣れないうちはついつい上への意識が保たずに対空できなかったり、地上から攻められて負けてしまったりすると思いますがそれでもかまいません。今日は「対空の存在」と「対空を狙うときは上を見る」ことを、知識として覚えてもらえればそれで十分です。これからも対戦を重ねていきますが、このことは常に忘れないようにしてください。そうすればいつの日か、自然と対空が出せるようになります。
対空は一日にして成らず
格闘ゲームの行動は、ある視点では「自分の動きをすること」と「相手に対応すること」の二種類に大別できます。このうち、断然「相手に対応すること」の方が難しいですから、初心者はまず「自分の動きをすること」をモノにした方が良いと私は考えています。
さて、今回のテーマである対空は「相手に対応すること」ですが、あえてこの早い段階で取り上げる理由は二つあります。
- 汎用性が高く、勝率に直結するから
- 習得に時間がかかるから
相手への対応は多くの場合「キャラ対策」と呼ばれる部分で、せっかく覚えても45人もいるキャラクターの中から目的の相手とマッチングしないと役に立ちません。その点、対空は誰が相手であろうと飛ばれたら対空技を出せば成立します。一方で、対空ができないと相手に飛ばれるだけで負けてしまうことも珍しくありません。このことから、対空は「対応」の中でも特に初期から練習する価値があるのです。
また、対空がいつでも確実・完璧にできるプレイヤーというのはまずいません。どんな熟練プレイヤーでも失敗することはあります。だからこそ、今のうちから練習しておくことでライバルに差をつけようということです。
今、対空が完璧にできなくとも気にすることはありません。私もあまり出ませんでしたね。あくまでスト5を攻略する上で特に大事なことだから、難しいのを承知で早めに紹介しただけです。これからの講座の内容と並行して気長に練習を継続しましょう。
おまけ:昇龍対空の話
対空技紹介の項目で時々出てきた「昇龍対空」とは「対空無敵属性のある必殺技で対空すること」です。*17ジャンプ攻撃に対して技が出さえすれば必ず一方的に勝てることが昇龍対空の最大の強みです。この点だけを考えれば今回紹介した対空技の数々よりも簡単に対空できるということもできます。しかしながら、実際は相手のジャンプ攻撃に反応して昇龍コマンドを入力するということは始めたばかりのプレイヤーには困難である場合が多いです。
詳細は省きますが、リュウやサガットなどの飛び道具を主力とするキャラクターは昇龍対空が必須であることも事実です。とはいえ、それが活きてくるのもまだ先の段階なので、まずは簡単な対空に慣れてもらおうというのが私の考えです。あなたがある程度成長して、必要を感じたら改めて昇龍対空を練習すれば良いです。
今回のまとめ
- 強力な接近手段である「飛び」は「対空」によって簡単には通らないゲームシステムになっている
- 対空を出すためには「上を見ている」必要がある
- 一朝一夕で身に付くものではないから焦らず練習を継続する
今回までは、スト5を攻略する上で必要と思われる前提知識の基盤を固める、いわば「座学寄り」の内容でした。次回からはここまでの流れから一度離れ、あなたがより効率的に強くなれるような課程を計画しています。今日のお話はこれまで。ありがとうございました。